春プロジェクトと支援の大局観【チャリ継続支援編】




皆様お世話になっております。

国際協力NGOCBB現地代表、高橋昌祐樹です。

さて、引き続きプロジェクトの継続をいかにするかという話です。

 

衛生プロジェクト(ごみ拾い・トイレ掃除)

チャリプロジェクト(20台無償支援・80台マイクロファイナンス)

CBBスクール(日本語授業継続・英語授業開始)

今日はチャリについてです。

 

チャリプロジェクト(20台無償支援・80台マイクロファイナンス)

このプロジェクト、ようは毎月$5を返済してもらい、結果原価が戻ってくるので一人でも多くの子どもに自転車が提供できるという「ソーシャルビジネス」です恐らく。自転車の意義は今日は割愛します。2015年1月1日時点で256名、これからまた100名増えるので356名にまで支援者は増えます。今年中に1000人超え出来るだろうか。

自転車を提供し、毎月返済をもらうだけでも立派な継続支援です。実際返済が出来なくなり学校にあまり行かなくなった子どもとその家族を村長から紹介してもらい支援したり。

さて、自転車をあげるだけで隣地区の2時間かかる高校まで45分で行けます。隣の隣の村にある中学まで1時間かかるところ25分に。そうすると何が変わるか。「家事と勉強」の両立が出来るようになる。チャリがあっても劇的な変化はありません。でも家事農業か学校かという「退学」の選択肢を避けることができます。

結果CBBの支援地では多くの子どもが退学の時期を遅らせられている、と言えるでしょう。退学の可能性を少し下げれているかな、その程度です。

ではなぜ、信じて拡大してきた支援に対してこんなに懐疑的なのか。

それは「多くの子どもの退学を阻止出来なかったから」

自転車には大きな効果があります。それは多くのNGOや村人が認めるところ。しかし自転車だけでは貧困は救えないんです。

2012年にトロップ地区という周辺で一番貧困レベルの高い地域に自転車を支援しました。追跡インタビューや予算の関係で8名に支援。2015年現在学校に通っているのは1人だけ…。

現在256名という規模にまで自転車支援を拡大できたことは誇りです。国内でサポートしてくださる方、CBB関係者、現地関係NGO、行政関係者、村人、スタッフ、みんなに感謝しています。

しかし自転車だけじゃ極貧は解決できないんです。

主な理由は「稼ぎ手が家にその子一人しかいないから」

片親や両親が病気などで働けない家族が貧困地域には多くいます。子どもしか稼げない。いくら奨学金を提供して学校に通わせようと、退学します。奨学金を受けよう、その子が働かないとご飯代がとても足りません。

自転車は支援します。

でもそこに継続支援が必要なんです。

今回20名に無償支援を行います。同じトロップ地区です。リベンジです。

2年経ち農村の経済状況はだいぶ改善しました。しかし当時を知る先生方から「貧困層を選ぶとまたみんな退学してしまう。今度は優秀な学生から選んではどうか」

非常に的を得ています。かつて支援した優秀な学生たちはみな退学せず、また今後の大学進学支援にも繋がる学生たちです。日本語クラスにも参加してくれています。

でも裏を返せば彼らはCBBがいなくても進学できてしまう子達なのかもしれません。恐らく今回は貧困層・優秀な学生を半分ずつ採ります。

一方の貧困層、ただ無償支援すればまた退学してしまいます。継続インタビューで様子を知ることは出来ても退学は食い止められませんでした。小学6年生で退学した彼らは大して読み書きも出来ないまま大人になっていきます。

ここで退学阻止が出来なきゃNGOやってる意味がないと思うんです。

そこで継続支援が絶対に必要なんです。もちろん金がすごくかかるわけですが。

ではさて何が出来るか。

模範解答は「親の雇用創出」です。

奨学金は助けにはなるでしょうがとても家族全員の生活費を賄うことはできません。

マイクロファイナンスで生活費の貸付…?返せない人たちに貸して借金地獄に落とし込んでも…。

「稼ぎ手が家族に子ども一人だけ」という設定では内職やパートタイム…しかし何が出来るのでしょう。パソコンは貧困層には現実的ではありません。養鶏養豚にマンゴーやバナナ、家庭菜園…村にレンガ工場でも作ってしまおうか。

最近同じく24歳のプノンペン住みの友人と日々こういう話をしています。

地方の村にいる一番頭がキレる人種は高校生です。そんな「高校生への起業支援」ビジコンというか、ただのマイクロファイナンスではなく資金繰りから全て議論をして1村1品ではない現実的なビジネスを練ります。一人頭、毎月$50の営業利益でまずは良いでしょう。というかもう出来たら神ですね。貧困地域で稼ぐのが難しい理由はみんなお金をもっていないから。マイクロファイナンスで商店をやって生計向上しました、なんていうのはそもそもお金の回っている地域での話です。

そのため、村の中でお金を回すのではなく、村で作り、手前の国道もしくはプノンペンで売る、というモデルが現実的です。

もちろん一筋縄じゃいきません。これに家族に家計簿を付けさせ、というかもはや一緒に暮らして生計向上していくのもありでしょうか。カンボジアは教育はポルポトのせいでぐちゃぐちゃで、識字率50%以下なんて地域が普通に存在するような国ですが、飢えは特に地方ではあまりありません。飢えはないけどおかずがなくて、栄養が足りなくて、体が小さい。もちろん貧困のままでいいという人だっている。

でも貧困から抜け出して子どもを学校に行かせ将来を掴ませたいと願う親と、将来を勝ち取りたい子どもを、しっかり支援できるレベルのNGOになりたいと思います。

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