参加者の声

カンボジア農村ホームステイ体験記~本当の現実を目の前にして私が感じたもの~

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こんにちは。法政大学法学部1年の吉田英恵です。

正直、私は今回の農村ホームステイに関して不安しかなく、行きたくないとまで思っていました。

人生で初めての途上国。

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言葉の通じない中でのコミュニケーション、お風呂やトイレはどうすればいいのか、ご飯は大丈夫なのかなどマイナスなことばかり考えていたのです。

しかし、そんな不安な気持ちは、農村に着いて村の人たちに会い、すぐにどこかへ消えてしまいました。

どの子供も自ら駆け寄ってきたり手をつないできてくれたりと、とても人懐っこく、大人やお年寄りも、言葉が伝わらない異国からやってきた私たちに何とか気持ちを伝えようと、身振り手振りを用いて話しかけに来てくれたり、本当に親切で愛すべき人たちばかりでした。

不安ばかりだった農村生活を乗り切れたのは彼らの笑顔と人柄のおかげです。

その一方で、彼らが深刻な環境の中で生きているという現実をまざまざと突きつけられたのも事実です。

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初等教育支援で行った算数の授業では、多くの子供が私たちの想像よりもずっと理解度が低く、簡単な計算に多くの時間をかけるものの、なかなか正解できる生徒はいませんでした。さらに驚きだったのは、教える側である大人たちでも掛け算・割り算を優先させることや、分数の計算方法などをきちんと理解できていなかったことです。

これではわたしたちCBBが普段行っている支援により子供たちが学校に行けるようになったとしても、きちんとした教育を獲得できるようになるという根本的解決にはなりません。

また、インタビューしたある家庭では、いくら子供の頭がよくても、家が貧しく親の子供の将来に対する関心や理解がないために、本来はもっとあるべき選択肢がひとつやふたつだけに絞られてしまっていました。別のある家庭では、お父さんは無職でお母さんもいないため、たいへん貧しい生活を子供たちも強いられており、制服や文房具すらも満足に得られていませんでした。

その中でも一番私が衝撃を受けたことは、その家庭の子供の表情です。

それは、私が農村生活で見てきた子供たちのものと全く違うもので、こちらが笑いかけても、彼らは笑い返したり、照れてはにかんだり、目をそらしたりすることはしませんでした。

ただこちらを見つめ返すだけだったのです。

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このように、今回の農村ホームステイは、多くの不安を覆すほどたくさんの素晴らしい出会いであふれていたと同時に、実際に訪れて体験・交流をしてみなければわからない事実を知ることができた、大いに意味のあるものでした。

また、実際に支援先の方に会うことで渡航前よりも支援のイメージがしやすくなり、あの人たちの笑顔を守るために頑張ろうという、自分のモチベーションも上げることができたと思います。

今回学んだことを今後の活動に活かし、よりよい支援を提供することで、私たちを親切にもてなしてくれた彼らにいつか何かを残していきたいです。

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