参加者の声

カンボジア農村ホームステイ体験記~貧困のサイクルの果てにあるもの~

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こんにちわ!法政大学人間環境学部に通っています。1年の石出恵です。

今回、私は農村ホームステイと実際に農村の小学校で行った初等教育プロジェクトについて書きたいと思います。

けい2

・農村ホームスティ

私たちの農村に行く目的は、「貧困の現実を見て、聞いて、感じて、自分の中で体感すること」だった。

私は、大学生になって1年間カンボジアの現状や問題を聞いたり、本で読んだりした。

しかし、昨年カンボジアのフィールドスタディーでプノンペンやシェムリアップに訪れてみて、私が勉強してきた現状は本当なのか実感できなかった。

だから、今回の農村ホームスティは自分の中で大きな意味をもつものだった。

けい7

私たちが泊まらせてもらった家庭はジュースやお菓子を売っている家庭で、トイレもお風呂もない家庭だった。生活で使う水は、井戸水でとても汚い水だった。そして豚と鶏の家畜がいた。私たちが訪れた村はほとんどがそのような様子の家庭で、服が汚いこどもや大人が多かった。これが私が実際に体験した農村の家庭の現状だ。

私は国際協力で教育についてやりたいと思って勉強していたけど、それよりも先に衛生や生活の方が先に解決しなければいけない問題であるかもしれないと思うほどだった。手洗いの習慣もなく、水の衛生もない。

農村の時間はとてもゆっくり流れていた。
さらに農村では家庭訪問で3件の家でインタビューを行った。

両親の仕事がごみ拾いであること、男性があまり仕事しないこと、また貧困や工場に働きにいかなければならないこどもがいて、そのこどもたちがドロップアウトしてしまうことなど、本当に起きているさまざまなことを自分自身の身をもって実感した。私は思う。どの家庭でもこどもには原因はないし、その両親自身にもにも原因がないと。

本当の原因は貧困のサイクルがその家族に、そしてその村に回っているのだということ。

学校にいったことのない親から生まれたこどもは、きっと学校に行かなくなるだろう。日本に住むわたしたちと違って、本当に世界が狭いのだと思った。刺激もなく、選択肢が少ないこの村では、チャンスを選ぶ権利さえないのだと思った。

どうしたらこの問題が解決するのかはわからないけど、現地スタッフのチャンターの存在は村のこどもにとっても大きいと思うし、親への教育や、教育だけでなく、サイクルの原因を止める支援が必要だと思った。

けい4

・初等教育
今回の初等教育では、担当ごとに仕事を分担したことを全員にしっかり共有できていなかったこと、問題の作成などの準備段階から現地スタッフを巻き込めなかったこと、当日全員に先を考えて行動する力が足りなかったことが反省点だと思う。

現地スタッフのチャンターがほとんどの授業をやってくれたが、クメール語がわからない私たちでは生徒に何も伝えることができない。そのことに気づき、私たち日本人にできることを準備段階で予想していくべきだった。小学生の集中力はそんなに長くなく、今回の授業編成は一回の時間が長すぎたと思う。

勉強の楽しさを教えることを目的とすることと、学力向上を目的とすることは、授業のやり方が変わってくるだろう。生徒のレベルはとても違うので、一斉授業は効率が悪いし、やめた方がいいと思う。
ダンスやシール制度は盛り上がってよかったので、次にも生かせるんじゃないかと思う。

けい3

今回の農村ホームスティを通して私は、教育支援において解決すべき問題は教育だけでなく、家庭環境や親の意識といった貧困から連鎖する問題を長期的な支援によって解決していくことだと感じた。

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