カンボジアの国際協力NGO CBBでインターンをしています、山口県立大学の小荷子那実です。
今日、プノンペンから村へ移動し、無事に到着しました。
カンボジアの「村」へ来るのは人生で初めてで、この雰囲気に魅了され、道中は常に外を見ていました。
生活面で楽しみにしていたのと同時に、村でそのような日本語・英語教育が行われているのか、とても興味がわきました。
日本語の授業
日本語の授業に行き、最初の印象は、
「とても多くの子供たちが学びに来ている」、
そして「子どもたちは皆元気いっぱいだ」という驚きでした。
そのため、生徒によって日本語の学習レベルが様々で、レベルによってある程度クラスが分かれていました。
平仮名を勉強したての子もいれば、日本語の会話がある程度できる子もいて、本当に様々でした。
村に行き、初日のクラスで担当させて頂けるなんて、思ってもしませんでした。
とても光栄な機会でした。小学生くらいの女の子2人と男の子1人の担当でした。
彼女たちは、平仮名を覚えたての子たちで、1人の子はまだ始めたてといったところでした。
平仮名の50音順表をそれぞれ持ち、教室にあった平仮名カードを使わせて頂き、フラッシュカードのように使い、何度も練習しました。
授業中感じた課題は、生徒たちの集中力をどう保つかということです。
フラッシュカードでのひたすらな機械的練習だったため、小さな子供たちの集中力が途切れてしまっていたのです。
最初は興味を持ち、楽しそうにしていましたが、途中から1人の子が自分から発言しなくなってしまいました。
しかし、平仮名を覚えない限り日本語の勉強は始まりません。
特に文法や単語を覚える際に、日本語で覚えなければ、発音をすることはできるかもしれませんが、書くことはできません。
「話す・読む・書く・聞く」の4技能をバランスよく身に付けるためには、やはり平仮名の習得は必須なのです。
更に感じた課題として、私のクメール語能力の低さです。
子供たちの共通語はクメール語であり、授業中も常にクメール語が飛びかっています。
つまり、ここではクメール語を使った間接法(学習言語ではない言語、主に学習者の母語を使って学習言語を教えること)で日本語や英語を教えています。
そのため、クメール語を勉強してこなかった私は、生徒と意思疎通が出来ているのか、これからできるようになるのか、とても不安でした。
これから3週間この地で過ごすのに、子供の気持ちを理解するくらいまでにはクメール語を習得したいと思います。
頑張ります。
でも、意思疎通が出来ているか不安だった私にも、1つだけ分かった気持ちがあります。
それは、「うれしい」という気持ちです。
子供たちの表情は本当に豊かで、今日は彼女たちの顔の表情だけで何とかくみ取れるところはくみ取れました。
みんな笑顔がすごく素敵で、「今嬉しいんだ!」と発見すると、なんだか私も嬉しくて、自然と笑顔になっていました。
英語の授業
CBBスクールでは日本語だけでなく、英語の教育も行っています。
始めにサポートさせてもらったのは、学校で既に英語を学び始めている生徒たちでした。
普段の学校で出た英語の宿題を確認してほしいとのことだったので、採点しました(今回は3人称単数のsの内容)。
宿題の採点を終え、生徒たちに
”Do you like English?” と尋ねると、
”Yes” と答えてくれたので、
さらに”Can you speak English?” と尋ねると、
未だ習っていなかったのか、「?」の顔をされ、答えが返ってきませんでした。
ここで感じた課題としては、これは日本語のクラスでも共通して言えることですが、学生がどれだけのことを既習なのかを理解しておく必要があるということです。
これを把握しておくことで、クメール語が話せない私でも、彼女たちと日本語(学生の学習言語)を使い会話が出来、彼らの更なる学習言語の習得に繋げていけるのではないかと考えました。
とても多くの衝撃を受け、多くのことを学ぶことが出来た1日でした。
ありがとうございました。
小荷子那実