プロジェクト報告 / 現地のいま

現地スタッフマネジメントの難しさ

投稿日:2017年4月26日 更新日:

皆様お世話になっております。

国際協力NGO CBBインターンの地下です。

カンボジアに到着して28日目になりました。

少しずつ現地の生活に慣れ、少しずつ現地スタッフのマネジメントスキルを上げるために、私自身がマネジメント力をあげる必要性を感じてきました。

日本にいても、私は誰かに適切な指示を出すことに苦手を感じていました。

カンボジアに来ても同じで「自分で終わらせた方が早い。」「相手に負担をかけたくない。」いつもこのような言い訳が頭をよぎります。

しかし、私はいつもこれで自分を追い込み、リーダーとしてマネジメントを行う時にもメンバーの不信感を抱かせてしまったことも多くありました。

実際にここで生活するようになって、現地の人に頼らないとできないことの方が沢山あります。

例えば、自転車1つ探しに行くにしても、一人では誰かに物事を尋ねることはできても相手に伝わっているのかも分からないし、また相手の質問に答えることもできません。

この生活の中で何かプロジェクトをする時は必ず現地の人の助けが必要であり、だからこそ「なぜ、私の指示に皆が動いてくれないのか?」を深く考えさせられました。

こちらが今日の出来事です。

ミッション:忘れた自転車を取りにいく。

もしなかった時のことも想定して現地の人と一緒に行くことがベストでした。

この時の会話↓(実際は英語です)

私    :自転車を取りにいきたいです。

スレイリャ:今、料理をしています。

私    :分かりました。歩いていきます。(物理的に歩いていくには厳しい距離です)

スレイリャ:待って。ボルが来るのを待ちましょう。

(ボルは待っても待っても帰ってきません。そこへお母さんが帰ってきます。)

私    :小学校に行きたいです。

ママ   :忙しいです。

私    :分かりました。

このような感じで、いつまでも私は自分のやるべきことができず、本日はプロモに行くことができませんでした。

この会話の中に何が問題なのか、代表のまささんとスレイリヤと考えました。

1、私は○○したい。ではなく、○○してくれませんか。

2、スタッフのできない理由を一緒に考えて解決していく。

3、スタッフにとっても自分にとってもメリットのある指示を出す。

4、相手の気持ちを尊重しながら、一回で引くのではなく、出来る方法を考えて押す。

これらのことが私に不足していました。
ここまでを踏まえて、今日の事例を改めて考えてみました。

カイゼンした会話

私    :自転車を取りにいきたいです。一緒に取りに行ってくれませんか。

スレイリャ:今料理をしています。

私    :私も料理を手伝います。終わったら行きましょう。
(料理が終わりました。)

私    :自転車を一緒に取りに行ってくれませんか。

スレイリャ:疲れました。ボルと行ってはどうですか。

私    :このやり取りはお互いに疲れます。自転車を取りに行ったら、スレイリャはゆっくり昼寝ができます。自転車を取りに行きませんか。

スレイリャ:分かりました。

私    :ありがとう。

相手のことを思って遠慮していたら、これから先ステイ先の人は皆私の指示は聞かなくなります。

これではお互いの成長になりません。

相手と一緒に考え、一緒に行動をしていく中で、信頼関係も生まれ、現地のスタッフにとっては外国人と一緒に働く経験値になります。

実際に代表の話によると、現地スタッフで日本人の指示を理解し「買い物ができる」のは10人に3人程だそうです。

「仕事の指示」になると、10人に1人程度。

彼らは将来ここCBBスクールを出て、社会に出ます。

語学を学んでいるので、将来は外国人と一緒に働くことになるでしょう。

その時に必要な力は相手の求めているものを素早く理解しして行動する力です。

ここで彼らは外国人と働く経験値を磨くことができます。

カンボジア人の自主性をひたすら待つことよりも、まずは「こちらから」行動を促していくことで、現地の人をリードしていきます。

私の苦手とする「人を動かす力」「人を巻き込む力」ここで克服していけたらと思います。

ここで現地の人と一緒に成長していきます。

上記の会話は「途上国の人との話し方」という本にもよりインタビューに特化したものとして載っています。

海外で「人を動かす」ことに課題を抱えている方、是非参考にしてみてください。

それではチョムリアップリア。

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