お世話になっております。長期インターン生の勝間田です。
それぞれ違う勉強するモチベーション
ある日、日本語がある程度話すことができる高校生の男の子の授業をしていました。
教員の数が足りなかったため、日本語を学び始めて少し経ち、ひらがなを勉強している14歳の男子生徒3人も私が授業をしていました。
2グループ同時に受けもつことはインターン生が少なければよくあることです。
高校生の彼は真面目に日本語を勉強します。日本語でなくとも、学校でも非常に勉強熱心で、とても賢い子です。
14歳の男子たちは、ひらがなをたくさん書いて覚えましょうという指示を出し、活動させようとしても、まだ精神的にも幼く、お互い話してふざけ合ったり、ケンカしあったりしてしまうため、お世辞にも真面目かつ熱心に日本語を勉強しているとは言えません。
私も許容範囲外までいったらさすがにしっかりとやらせます。
高校生の彼が私にこう言います。「かれらは、なぜにほんごをべんきょうしますか?」。
真面目な彼から見ると、ワイワイ勉強している彼らに疑問を抱くのでしょう。
教師として生徒の想いに寄り添う
「勉強する理由」というのは人によって様々です。
明確な目的があれば、そのために勉強をすると言えますが、目的や目標がない場合、子供たちは何のために勉強しなければいけないのかという疑問をもちます。この疑問は当然だと思います。
また、教員の立場からこの理由を生徒に説くのは難しいです。高校生の彼は将来教員になりたいという夢があります。
私は彼に話します。「では、何故あなたは日本語を勉強しますか?」「にほんにいってみたいから」
「日本語を話せなくても、お金があれば日本には行けるよね」「・・・そうですね」。
「じゃあ、何故日本語を勉強しますか?」「わかりません。しかし、わたしはにほんごはなしたい」。
勉強する理由も、勉強したい理由も人によっていろいろあると思います。
CBBに来ている子供たちも、全員が目的をもって言語を学びに来ているわけではありません。理由は様々でしょう。
それでも勉強していかなければなりません。
彼に話しました。もしあなたが教員になったとき、目の前の子供達の中にはいろいろな子がいると。
全員があなたみたいに目的をもって勉強し、どんどん理解して優秀な成績でいられるわけではないと。
どうやって勉強する理由を説き、どうやって子供たちの思いに寄り添っていくのかが大事なのだと。
こちらのエゴではなく、子供の将来を見守りながら、一緒に考え、育てていかなければならないと。
彼は真剣に私の話に耳を傾けてくれました。彼の眼差しは未来を見据えていました。
きっかけになってほしいという願い
最近、CBBに高校生がたくさん来てくれます。友達を連れて来てくれたり、どこかで情報を入手したりしてくれたことが理由でしょう。
その中に、将来プノンペンの日本語学校に通いたいという女性がいます。
日本語を話し、読めるようになりたいと言います。彼女のように目的がしっかりしていると、日々の勉強への熱も少し他の子とは違います。毎日、熱心に日本語の授業をしています。
何がきっかけで、自分の目標や目的が決まり、何がきっかけで勉強熱心になるのかはわかりません。
しかし、子供達が何か将来に向かって頑張ってほしいと願います。
私たちが今ここで教えている言語も、誰かの何かのきっかけになってくれれば嬉しいです。
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