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同じ地区なのに…援助が集まる学校と、建設して終わった学校

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みなさんこんにちは。
現地インターンの鹿島早織です。

前々回の記事で農村のゴミ処理事情についてお伝えする際、学校にどのくらいゴミが落ちているのかを比較するため、いくつかの小学校をまわりました。

その中で、特に整備がされていないと思った小学校が1つ。
プロサム小学校という、割と近くに市場がある学校です。

この学校は外国のNGOが建設したは良いけれど、誰もその後のケアをしなかった学校の典型的な例だと思います。

学校2

 

 

校舎は2棟あり、8教室あるのに授業をしていたのは2教室。
上の写真の教室は、空き教室の様子です。

ぷろさむ


学校の外壁はきれいに色が塗られかわいい絵が描かれていますが、教室内には掲示物がほとんど無くて殺風景です。
また、水道は壊れて水が出ず、トイレも無し。
校庭はありますが荒地のようになっており、雨が降った次の日には浸水していました。

 

それでは、同じ地区にあるトロバイ小学校を見てみましょう。
プロサム小学校からバイクで10分くらいのところにあります。

学校7

壁一面にカラフルな掲示物があり、教室に入ったときの雰囲気が全く違いました。
床がきれいだと思ったら、生徒が全員靴を脱いで教室に入っていてびっくり。土足禁止の小学校をカンボジアに来て初めて目にしました。

 

学校8

そしてこれは図書室。様々な国から本や設備が援助されていて、日本からも本や机が援助されていました。この図書室にはいつも先生がいて、本の管理をしっかりと行っているそうです。

その他にも、
ゴミ箱と掃除道具が揃い、水道とトイレは清潔。
校庭は整備されてバレーのコートまでありました。
職員室には、生徒会の組織図まで!

 

「school director(校長先生)が力をもっていれば、その学校は良くなる。」

現地スタッフのチャンターはこう言います。

政府から学校に支給されるお金はどこも同じだけれど、校長先生の持っている繋がりや力量によって小学校に入る援助も変わるのです。援助がたくさん入った、豊かな学校で子どもを学ばせたいと私なら思いますが、子どもの学ぶ環境にまで関心をもつ親は農村でそう多くはありません。

2つの学校を比べて、明らかに違うと分かる生徒の学ぶ意欲。先生たちの気持ちの余裕。

教育支援は「子どもたちを助ける」というイメージがありますが、まずは先生たちをどう助けるか、そしてどう協力していくかだと強く思った一日でした。

 

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