こんにちは。皆様、お世話になっております。CBB学生代表の石出恵です。
CBB春渡航も終了。CBBスクールがあるPaavでも、もちろんメンバーと2週間過ごしたシェアハウスの学生からは、「日本人たちはいつ戻ってくるの?」と聞かれることが多い毎日。(笑)
シェアハウスの学生たちにとっても、日本語教室に通っている生徒たちやその親にとっても、外国人と交流する時間はとても貴重な時間だったようです。
日本語教室も今週から現地インターンの鹿島に先生が交代。今まで生徒たちとも顔を合わせることが多かったため、生徒とのコミュニケーションはバッチリ!
「書き順を正しくひらがなを書かせる。」や「生徒一人ひとりのことを知る。」などといった鹿島ならではの視点をさっそく授業に取り入れています。
最初は宿題を出してもやってこず、宿題の解説の時間にあたりまえのようにやっている生徒がほとんどでしたが、宿題システムを初めて1か月がたち、授業の前に宿題を提出してくれる生徒がたくさんいることに生徒の成長も感じています。
(▲先生の格好をTシャツから正装に。評判がとてもいいです!)
先生が変わっても生徒が日本語を勉強できる空間をつくるため、各自の工夫を忘れずにやっていきたいと思います。
CBBスクールがあるのは、農村の中心部Paav。中心部とはいっても、プノンペンやシェムリアップとは違い、ここは農村です。
私たちがくるまで、「こんにちは。」と市場で挨拶する人はいなかったでしょう。
では、なぜ日本語を勉強するのか。今日は、先週ある日本語学校に訪れたときのことを紹介します。
「ぼくは日本語を教えています。ぼくの教室に来たいですか?」
メコン大学日本語ビジネス学科に通う4年生のワット。4年間日本語を勉強し、日常会話以上の日本語を話すワットから突然の誘いがあって、プノンペンにある彼が日本語を教えているという日本語教室に行ってきました。
「ここで勉強した生徒は日本で労働者になる。」
ワットによると、この日本語教室で日本語を勉強している生徒は、みんな日本で働きたいカンボジア人。ここで日本語を学びながら、日系企業の採用面接を待っていると言います。
ワットはここで週に1回日本語を教え、月に200$の収入。生徒の3か月間の授業料は100$だと言っていました。(CBBスクールの授業料は月曜日~金曜日までで1か月7.5$。そのことを話すと生徒たちも驚いていました。)
(▲4年間大学で日本語を専攻していただけあって日本語がとても上手です!)
ここで私が見たかったのは日本語を勉強している生徒のその後の姿。
今CBBスクールの日本語教室で日本語を勉強してくれる生徒がどうすれば日本語の勉強を続けてくれるか、どんな方向に導いたらいいのか、その答えを探しに行きました。
この日本語教室で勉強していた生徒はほとんどは大学には通ったことがない、20代後半の男性。高校を卒業してから、プノンペンで働き、日本で働きたいという気持ちから日本語を勉強しているそうです。
9割の生徒が現在プノンペンでインターネット接続の工事や、修理の仕事で働いているそう。どうして日本語を勉強しているの?という質問には、「日本のことをもっと知りたいから。」や「お金のために。家族を養いたいから。」という答えがほとんどでした。
日本語を話せるとどれだけ彼らの生活が変わるのか。
それは給料に顕著に表れます。タイにある日系企業の工場で働いていた人は1か月に300$。プノンペンでは1か月200$。
しかし、日本語を話せるワットは週に1度2時間日本語を教えるだけで、1か月に200$稼ぐことができます。
また、日本で働くことになれば、アルバイトでもタイやカンボジアでの給料の3倍は稼ぐことができるでしょう。
「お金がないから、出稼ぎに行く。」
私はこれまでこの言葉にかわいそうだ。という印象を持っていました。しかし、日本で働くという目標に向かって日本語を楽しそうに勉強している彼らを見て、日本語を勉強するとこんな将来も待っているんだと前向きに考えるようになった自分がいました。
(▲日本語教室の生徒たちと。みんな素敵な人たちばかり。いつか日本で会いましょう!)
「Cambodian likes Japanese.」この言葉は本当かもしれません。現地で生活していると、日本人の私たちに対してありがとう。といってくれる人がたくさんいます。
日本語を勉強する理由は人それぞれでいい。日本人と働きたいから、日本のことを知りたいから、日本でお金を稼ぎたいから、日本語が楽しいから、、、
その中でも、CBBスクールに通う生徒がいつか日本とカンボジアの架け橋となる存在になってくれたら嬉しいなと思いました。