こんにちは。
法政大学2年の伊藤陽子です。
引き続き私から現地での活動とそれに関して私が感じたことについて報告します。
24、25日の夜はシェアハウスメンバーと一緒にCBBスクールのイベントの準備をしていました。
CBBスクールのイベントとは、シェアハウスの学生が地方のスクールへ出向き、スクールに通っている高校生に対して、「大学とはどのようなところなのか」「大学を卒業して将来は何の職に就きたいか」などを発表するものです。
準備作業として三人の学生と一緒に発表用のプレゼンを作りました。
学生代表の常岡はマウとスレイニッチ、私はソムオンと一緒に準備をしました。
みなCBBの奨学金制度を利用しているメコン大学日本語ビジネス学科の学生です。
(左からスレイニッチ、スレイノイ、常岡)
少しシャイでカンボジアなまりが強い英語とたまに日本語を話すソムオン。メモ帳に英語を書きながら会話をします。
「なぜ大学に通っているのですか」
「良い職に就きたいからです」
「私は良い職に就いて自分の家族とカンボジアの社会を助けなければならない」
(プレゼン作成中のソムオン)
マウやスレイニッチも同じように「自分の家族を助けて国に貢献したい」と言っていました。
CBBの奨学金制度は「農村から大学に通える仕組みづくりを」ということで農村の高校生を対象に行っています。その制度で大学に通っている彼らにとって、大学は収入の高い職につくためのプロセスという考え方が強いようです。
何不自由なく、大学もためらうことなく通わせてくれる家庭で育った私は、家族や国のために大学に通いたいと思ったことはありません。自分の学びや自分の将来の職のために通うことを決めました。
大学進学以外でも私は自分中心に今まで生きてきました。だからむしろこのようにも考えるのです。
マウ、スレイニッチ、ソムオンを始め、他の奨学金生も自分のために大学に通えば良いのにと。
もしかしたら彼らが奨学金をとって大学を行くのは、家族や国のためという理由の一方で、自分がそうしたいからという理由もあるかもしれません。
しかし一度限りの人生、もし本当にほかにやりたいことがあるならば、自分のために自分の進路を選択してほしいなと思います。
私が担当していたソムオンのプレゼン作り。25日の23時ごろにやっと終わりました。「宿題があるからまた明日」と切り上げるかなと思っていた私は、夜中まで慣れないパソコンで頑張ってくれたソムオンにとても感動するとともにありがとうの思いで胸がいっぱいになりました。
そんな彼が自分で納得できる人生を歩めますように心から願うばかりです。