こんにちは。お世話になっております。法政大学一年田中です。
私たちはポルポト政権時代の歴史が残っている、キリングフィールドに行ってきました。
カンボジアで大量虐殺が行われたポルポト政権時代の影響で、今の親の世代は小学校中退など十分に教育を受けられていない方がたくさんいます。
そして、それが貧困につながり、子供たちも十分な教育が受けられない。そんな現在の悪循環にも大きな影響を与えているカンボジアの大きな歴史について、カンボジア人に説明してもらいながら、カンボジアと向き合いました。
私たちは主に、トゥールスレン博物館を見て回りました。
そこには尋問後の写真や子供を取り上げられたりした様子を描いた絵、足かせの付いたベッドがある尋問室や大量の頭蓋骨や歯形などの遺骨などがあり、自分の想像をはるかに超える状況が広がっていました。
私はカンボジア人が一つ一つ説明してくれても、ただうなずくことしかできず、言葉を発することはできませんでした。同じ人間が、
しかも今からたった40年前に行ったこととはとても考えられず、思わず目をそむけたくなってしまうような光景でした。
どうしてこうも残酷なことができたのか、不思議と怒りと悲しみなどで私の心はぐちゃぐちゃでした。
そしてさらに悲惨なのは残された方だと思います。
自分の目の前で、仲間や子供が次々に殺されていく…自分は生きているのに生きた心地もしないであろうし、私たちには考えられないほどつらい思いをしたことと思います。
本当は思い出したくもない事実であるはずなのに、それを次世代に伝えようと活動してくれている方もいます。
次世代に伝えて、二度と同じようなことが起こらないでほしい。きっとそんな思いで自分のつらく悲惨な体験と向きあってくれているのだと思います。
そんな方々や亡くなった方の思いにこたえるために私たちができることは、事実を知り、さらにそれをより多くの人に伝えることなのだと思います。
何もしなかったら、どんどん時間がたつにつれて、その事実を知っている方が減り、忘れ去られてしまい、もう一度あの悲惨すぎる事実がおきてしまうかもしれません。
そうならないためにも、キリングフィールドを訪れた人が、どんどん周りに伝え、そしてキリングフィールドを訪れる人が増えていって、言葉にするには難しく、そこに行かないと感じ取れないようなものを感じ取ってほしいと思いました。
カンボジアとかかわる上で知っておかなければならないこの事実。
しかしそれは想像以上につらく、心に重くのしかかるものでした。
しかし、二度と同じ間違いをカンボジアでも日本でも世界のどこでも起こさないために、キリングフィールドが歴史的事実を残すものとなるだけでなく、一人一人の命が尊重され、平和な世界となるよう啓発する場であってほしいと思いました。