皆様、いつもお世話になっております。第6期現地駐在員の石出恵です。
本日は、第3弾の住み込みスタッフ紹介:キアンの紹介をしたいと思います。
住み込みスタッフに会えるCBBスクール見学も随時受付中です。カンボジアにお越しの際はぜひ!
―「きあんのけいはともだちです。」一緒に成長してきた6か月。―
4月。CBBに日本人たった1人でやってきた私の最初の友達がキアンでした。
1年目から続いているチャリプロジェクトの追加支援インタビューで訪れた家庭で、ただひたすら無言で水くみをしていた少年。当時事業に失敗し、借金2000ドルを抱えた家族の末っ子少年は、小学6年生で学校を退学していました。見えない左目を抱え、何も話さない静かな子。
「またがっこういきたい。べんきょうしたい。」
学校に行かせたいというおばあさんの説得もあって、CBBスクールに住み込みながら日本語と英語を勉強し、小学校に復学することになりました。
私が出会ったころの4月のキアンは、まだまだお母さんが恋しい甘えん坊さん。
毎日夜泣きながらお母さんと電話し、他の住み込みスタッフともなんだか打ち解けていない様子。外国人が怖いのか、私のこんにちはにも最初は全く答えてくれませんでした。
(キアン宅にて。今年の夏渡航はCBBメンバー全員で宿泊しました。向かって左から4人目がお母さん。お父さんはタイに出稼ぎに行っていて、たまにSNSを使い電話をしています。)
「けいげんき?」「これなに?」
少しずつ話しかけてくれるようになった5月。
一緒に自転車で買い物に行ったり、暇な時間は日本語とクメール語を教えあい、言葉は通じなくても一緒にお昼ご飯を作ったり、時間があればキアンと一緒に時間を過ごすことを大事にして、やってきました。
教えていたクラスで自己紹介のテストをすると言った前日、キアンがシャワーに入りながら「わたしのなまえはキアンですわたしは15さいです。。。」とラップ調に自己紹介を練習していた出来事は今でも懐かしくなります。
そして、現在。
すっかり身長も私を超え、シルエットまで大きくなったキアン。
新しく来た住み込みスタッフのシナに私たちの日本語をクメール語で通訳するまでに、日本語力も成長しました。
「キアンの日本語と私のクメール語は同じ(レベル)だね。」というと、「いいですね~」と嬉しそうなキアン。
日本に帰りたくてたまらなかった最初の時期も、みんなでバカ笑いしていたときも、キアンに怒らなければいけなかったときも、みんなで虫を料理したときも、過ごした6か月、一緒に成長してきました。
そんなキアンが私の誕生日にくれたメッセージ。
(きっと私の方がお別れするのがさみしいのは、キアンには言わないでおきます(笑))
―CBBのお昼ごはん担当―
CBBでお昼ご飯を作る担当は、6か月間ずっとキアン。
キアンには「ソムロー・トライ(魚のスープ)」というカンボジア家庭料理の1つの得意料理があります。
(魚のスープです!)
来て1か月はカンボジアの田舎にはこの料理しかないと信じていたくらい、毎日毎食このソムロー・トライを食べていました。(笑)少し酸っぱいような、魚の臭みを残したソムロー・トライはきっと私のカンボジア思い出の味になるでしょう。
最近は好きな食べ物が豚肉に変わったらしく、ソムロー・トライはそれほど食べませんが、CBBスクールに来た際はぜひ挑戦してほしいと思います!
―CBBスクールにきて友達ができた。だからとってもたのしいんだ。―
学校を退学し、家の近くには友達がいなかったというキアン。
恵「CBBスクールはたのしいですか?」
キ「はい。たのしいです。」
恵「なんで?」
キ「なぜならCBBで、友だちたくさん。いえにはいません。」
CBBスクールに来て、日本語や英語だけでなく、友達という宝物を見つけてくれたキアンは、確かに前よりたくさん笑うようになりました。
(『ともだち』を習った日に黒板に書いてあった文章。)
(勉強時間のキアン。単語と文章のノートを分けるなど勉強の工夫を発見!最近は英語もスタートしました。)
(ちびっこクラスの先生にもなりました!頼もしい!)
来た時の大人しさはどこへやら、、。誰よりも冗談を言ったり、いたずらをしてみんなにかわいがられています。(笑)
まだ15歳。でも、11月から念願の中学1年生に復学予定です。
彼の制服姿が今からとっても楽しみです♪
これからも一緒に成長していきたいと思います。