こんにちは。法政大学国際政治学科1年吉田英恵・金坂里彩です。
スタツア中の「ソーシャルビジネスチャレンジ」で立案したプロジェクトを紹介したいと思います。今回のSBチャレンジでは「洗濯実施と髪の毛を洗いました」
農村にホームステイした際、怪我をしていても治療せずに泥まみれに遊んで子どもや、髪の毛一本一本にノミのような虫がいた子どもがいたり、また、大人ですらも泥だらけの手のままで料理をしたり、食べ物を食べていたりしている現実に直面し、衝撃を受けました。実際に、渡航メンバーの中には農村にいた四日間、お腹を壊し、発熱や嘔吐に悩まされた人も多くいました。そこで、そんな不衛生で管理されていない環境の中で生きていたら、いずれ感染症などの病気になるのではないかと危機感を感じ、私たちはソーシャルビジネスとして定期的な健康診断を実施することを提案します。
(ノミを手で取っていくカンボジア人学生たち。よくある光景なようです。)
私たちがカンボジアの子ども達に何の検査が必要か考えた結果、小学生対象で、年に一回の尿検査・血液検査・聴力検査・眼科検査と、年に二回の歯科検診・衛生検査が挙げられました。衛生検査では具体的に、頭皮の健康状態や衣服・身体の衛生状態の検査を行います。これらにより、親は子どもの健康状態を客観的数値で把握ができ、病気の早期発見やそれまで病気だと認知されていなかった子どもへの対処、さらに子どもの健康に対する関心を高める効果も期待されます。また、小学一年生のみを対象に、混合ワクチンの摂取を義務化することで、未然に防げる病気の感染者を減らすことが出来ます。
(洗濯の様子。家の壁はだいぶ壊れ、今にも抜けそうな床には鶏の糞が散乱していました。)
しかし、このソーシャルビジネスの課題点として、資金面(検査器具や混合ワクチンの調達費用をどう集めるか)、雇用面(医師・看護師を何処からいくらで雇うか)、継続性(定期的な健康診断が本当に受け入れられ、定着するのか)が挙がりました。
これらの解決策として、資金面では各家庭、子ども1人につき数ドル徴収し、足りない分は募金などにより賄うことを考えました。何故、無償化にせず、親にお金を徴収させる制度を設けたいかと言うと、多くの農村で、貧しい家庭ほど働き手として子どもをたくさん生む傾向があるため、親に子どもを健康的に育てるという責任感を持ってほしいと思ったからです。次に雇用面では、カンボジア国内の看護師の指導の下、各国から国際協力に興味のある医師をボランティアとして募ることで、人件費の削減を図ります。最後に、継続性の面では、親への健康診断の必要性を説くレクチャーを実施します。
(最後にお父さんにタライとシャンプー、洗剤を市場価格の半額で販売。貧困層でも必要なものにはお金を出します。)
しかし、本当の課題は定期的な健康診断の継続のみではなく、日常的に衛生的な習慣が定着することです。衛生的な習慣とは、日本だと当たり前のように根付いている手洗いうがいやシャンプーの使用などのことです。このプロジェクトによって、村人達の健康に対する関心が高まり、衛生的な習慣が当たり前のように根付いていくことを願います。今後実際コストがいくらかかるのかを、まずは明確にしていきたいです。