皆様いつもお世話になっております。第4期学生代表の常岡晴恵です。
インターン生インタビュー第2弾は堀江愛里さん。
(過去の自己紹介ブログはコチラ。)
愛知教育大学の4年日本語教育を専門としていて心強い日本語教師です。
この記事の目次
Q1.一日の生活を教えて下さい。
6:30 起床 スタッフが朝掃除をしているかチェック
7:00~8:30 教科書、ブログ
9:00~10:00 住み込みスタッフに日本語を教える“タイ、キアン、ウェイ、ボル”
10:00~11:00 住み込みスタッフに日本語を教える“ネアット”
11:00~12:00 昼ご飯 トゥクトゥクで生徒を迎えるようにスタッフに指示
13:00~15:00日本語クラス①
(13:40~14:20は休み時間 生徒と話す)
15:00~16:00 たまにトゥクトゥクに乗って生徒を見送って、迎えに行く
(どんな家に住んでいるかなど、授業以外にも生徒の様子を知ることができる)
16:00~17:00 日本語クラス②
17:00~18:00 日本語クラス③
18:00~19:00 休み
19:30~夕食を作る
20:00~ 住み込みスタッフ、インターン生ミーティング
スタッフの調子が良ければ勉強を教える。
寝る前に授業内容の確認とクメール語の勉強をする。
空いている時間は本(『途上国の人の話し方』)を読みます。
Q2.それぞれのクラスの紹介をして下さい。
日本語① 13~18歳
あいさつよりは話せるけれど複雑な文法はわからないというレベルです。隣の英語クラスにたくさん生徒がいてABCソングを歌う声が聞こえて集中がそがれることもある中、興味を持ってもらえるように絵カードを使って説明したりしています。視覚的に捉えることでイメージが湧きやすいのか生徒にも好評です。
日本語② 女の子1人
教科書を使って教えています。一人なのでじっくり教えることができます。
日本語③ 17歳5人
1年以上通っている子がほとんどで、日本語の能力はとても高いです。「みんなの日本語」という教科書を使いつつ会話を中心に勉強しています。
Q2.苦労することはありますか?
仕事を頼みたいときにスタッフがいないこともあって困ることはあります。
トゥクトゥクを運転してと頼んでも働きたくない彼らは“おなかが痛い”と言って断ることもあり、何も言い返せない時もあります。
スタッフと言っても14.15歳で復学を果たしながらCBBスクールで勉強している学生なのでちょうど難しい年頃の子供です。
どう声かけをしたら仕事や勉強をしてくれるか毎日考えています。
Q3. 実際にインターンをしてみてギャップはありましたか?
みんなの勉強への意欲に驚きました。貧困を漠然とひとくくりにしてえカンボジアと日本を違うものと考えていたけれど、日本に裕福な家庭と貧しい家庭があるように一人ひとりのバックグラウンドは違うことに気がつきました。
Q4.生徒や住み込みメンバーと心にのこるエピソードはありますか?
ヴィッチアという生徒はいつも座っているだけで勉強する意欲は感じられなかったけれど、私の作った教科書を渡したら授業が終わったあとで「これなんて読むの?」と聞いたり勉強の意欲を見せてくれてうれしかったです。毎日同じ授業の繰り返しはつまらないので写真を使ったり少しずつ変化を加えて飽きない工夫を加えていこうと思いました。
Q5.これは達成したといえることはありますか?
教科書作りですね!普段は「みんなの日本語」という教科書を使って授業をしているのですが、初めて日本語を習う子にとっては難しく、ひらがな50音とカタカナ50音、簡単な挨拶を教えるための教科書をつくりました。
土日はoffでプノンペンで生活するのですがカフェに毎回4時間くらいこもって作成していました。
一通り終わったと思ったら全体代表から「N5に対応できるように漢字も入れた方がいいね」や、「日本人目線だけでなく、日本語の授業を持っている住み込みスタッフもいるのだからカンボジア人にも聞いて意見をもらったら良いんじゃない」とのアドバイスをもらいました。
スタッフに聞くときは「いいですか?」ときくと「いいですね」としか返ってこないので、「難しいですか、簡単ですか」ときき、キアンという15歳の子に「かんたんです」と言われたときは難易度を上げるよう工夫しました。
日本語教師を務めるリダは会話に力を入れたくて、ネアットは漢字を勉強したいと言います。
彼らが今後この教科書を使い続けてくるように二人の意見を取り入れたものを作りました。
Q6.任期中に達成したいことはなんですか?
インターン生活はあと1ヶ月ですが、スタッフにもっと日本語を話せるようになって欲しいと思います。
レベルチェクシートを作ったのですが、改訂して運用できるようにしたいです。
Q7. インターンを通じて将来につながりそうなことはありますか?
将来は東南アジア諸国で教育支援をするNGOで働きたいと考えています。
大学に入学して国際協力系の学生団体に入って活動する中で、途上国の問題を知りました。知ってしまったからには無視はできない。私が動くことで少しでもその現状を変えることができたらと思ってNGO職員として国内で啓発活動を行いたいと思うようになりました。
同じように途上国の問題を知って解決したいと思う母数を増やすことで世界はより良くなるのではないかと思います。
そんな私に足りないものは現地での経験だと思って休学を決め、今回CBBのインターンを希望しました。
実際カンボジアで活動をして、最初はどうやってカンボジア人と関わって良いかわからないと悩んでいましたが、次第にコミュニケーションの図り方がつかめてきました。言葉が通じないことを壁だと思わないで、同じ人間としてその人をみるように心がけるとそこまで難しくないことに気がつきました。
この経験は将来NGOで働くときに生きてくるものだと思います。
(インタビュアー:常岡)
あいりさんは絵カードやあいうえおカルタなど生徒が楽しく学べるアイデアを形にして伝わりやすい授業をしてくれています。
夜になるとクメール語を勉強したりと、努力家なあいりさん。まずは相手を理解しようとする真摯さは生徒にも伝わっていて、安心して勉強しています。これからもよろしくお願いします!