こんにちは!現地インターン生の堀江愛里です。
以前このブログで紹介した、私の現地での取り組み「教科書作り」がついに終了し、CBBオリジナルの日本語教科書が完成いたしました!!
完成した教科書を実際に使ってみてどうだったのか、生徒の反応を中心にご報告させていただきます。
生徒の反応その①
今回はこの子に登場してもらいます!
ヴィッチア (17さい)
一部のインターン生からはエグザイルとも呼ばれている彼(笑)。
教科書を配る前は、教室の後ろの方で授業を聞いていなかったりするときがありました。もちろん彼の日本語を勉強したいと言う気持ちが低いわけではありませんが、授業をしていていまいち彼の気持ちをつかめていない感覚が私にはありました。
けれども、新しい教科書を配った次の日、授業が終わった後に彼は聞いてきました。
カタカナを指さしながら「これは なんですか?」。
彼はカタカナや「きゃ・きゅ・きょ」などの五十音表以外のひらがなの読み方を知りたかったようで、その日のうちに教科書に載っている全てのひらがな・カタカナの読み方を私に聞いて、それをローマ字でメモをして、満足そうに帰っていきました。
そのときに初めてヴィッチアの「勉強したい」という気持ちがつかめたという気がしました。
生徒の反応②
次に登場するのがこの子です!
ソウパ(14さい)
14さいながら日本語の能力はとても高く、教えたことはすぐに覚えて使ってくれる生徒です。
以前も動詞の「-します・-しません・-しました」を教えるとすぐに、
私「じゃあ、これをノートに書きます」
ソウパ「かきませ~ん!」
私「ソウパ!書きます!」
ソウパ「かきました~!」(まだ書いてないのに)
と、日本語を使って私を困らせてくる彼。
彼は教科書を渡すととても面白そうに色々なページを見ていました。
ある日教室に来て彼は「色が勉強したいです」と言ってきてくれました。
色について(あか・あおなど色の名前など)は教科書に載せてあるので、私は「しめた!」と思い、その日の授業の内容を変更して教科書を使って色について教えました。
教科書を通して気づいたこと
教科書を取り入れたことで改めて見えてきたもの、それは生徒たちの「日本語を勉強したい」という気持ちでした。
そういった気持ちを少しでも引き出すことがこの教科書でできたので、作った意味があったと思っています。
しかし、私がヴィッチアの勉強したいと言う気持ちが初めは見えていなかったように、生徒たちの日本語に対する興味関心や、いわゆる「やる気スイッチ」はそれぞれ微妙に異なります。
当たり前のことですが、いつも同じ流れの授業では飽きてしまいますよね。
この新しい教科書を使いつつも、教科書だけに頼るのではなく、生徒たち一人一人の「日本語やる気スイッチ」を探しつつ、楽しんで勉強できるような授業を考えることが大切なことだと気づきました。
そんな授業を目指すためにも、これからもこの教科書に生徒の反応を見ながら改善を加えていきたいと考えています!