お久しぶりです!現地インターン生の堀江愛里です。
カンボジアにきて早いものでもう三週間。平日はCBBスクールで日本語と英語のクラスを教え、土日はプノンペンで生活をしています。そんな中スクールでの生活にも慣れたこの三週目で、私は「教科書作り」に熱中していました…!
教科書作りの背景にひそむ問題①
もちろん、ただなんとなく教科書を作りはじめた訳ではありません。私が教科書作りに取り組んだ背景には理由がふたつあります。
一つ目の理由、それは授業内容を統一するためです。というのも、いまのCBBスクールの授業は、内容や進め方は各クラスの先生に任せており、その内容にばらつきがあるからです。
せっかくある先生がいい授業の進め方をしていてもそれが共有されない。また、クラスごとに授業方法が異なるので生徒の学習内容に差が出る。
それらを改善するために、日本語学習時間ゼロからはじめるCBBスクール統一の教科書をつくろうということになりました。
市販の初級教科書を使用する前段階の、ひらがなやカタカナ等の基礎を学ぶための教科書になります。
教科書作りの背景にひそむ問題②
二つ目の理由、それはカンボジア人の先生・住み込みスタッフの日本語の基礎を固めるためです。
二週間ほどクラスを持ったり、スタッフたちと話す中で、学習内容にばらつきがあるのは生徒だけではなく、先生・住み込みスタッフにもみられることに気付きました。
日本語のクラスを持っている先生でさえ、カタカナを苦手としています。
彼らに教えているとき板書にカタカナを使うと…
「ひらがな かいてください」
私「カタカナ わかりますか?」
「すこし わかります」
言われたことがありました。
生徒たちも日本語を学び初めて2、3か月たち、そろそろひらがなだけではなくカタカナを学んでいってもいい頃。
先生・住み込みスタッフたちが、ひらがなだけではなくカタカナも使いこなせるようになることが早急に必要だと思います。そのために、この教科書はカンボジア人先生・スタッフにも使って勉強してもらおうと考えています。
実はこの教科書まだ完成していないのですが、完成した暁にはまずカンボジア人先生・住み込みスタッフに使ってもらい、まずは彼らから勉強をしてもらおうと思っています。
そして彼らの学習が終わったら、つぎは生徒たちの番です。彼らが先生として自分が勉強したことを生徒たちに教えてもらいます。
このようにして、先生・住み込みスタッフら、そして生徒たちの日本語の基礎力を上げることができたらと考えています…!
教科書のこだわり
私が教科書を作るのにあたって、こだわっているところや工夫をご紹介します。
一つ目は、書きこめる教科書にすること。なぜなら、子供たちはすぐノート無くしたり、ノートを持ってこなかったりするからです(笑)。授業後に床に落ちている誰のものだかわからないノートをよく見かけます。
なので、教科書なのですが書きこめるスペースを増やしたり、ひらがな・カタカナの練習もたくさんできるように空欄を多くしました。
(ひらがなと一緒に単語も覚えられるようにしました)
二つ目は、今日本語を教えている先生たちのノートや教えている内容を参考にして作ること。
いくら教科書をつくっても、そしてそれが日本人にとって使いやすくても、カンボジア人の先生たちに使ってもらわなければ意味がありません。
なるべくこの教科書が定着するために、彼らが今教えている内容をなるべく反映させることで、彼らが使いやすい教科書を目指しています。
三つめは、楽しめる教科書にすること。載せた単語にあった絵をなるべく沢山取り入れました。絵があれば、単語理解の助けにもなります。
また、世界や日本のことを知らない子供たちが多いので、「東京」や「大阪」の風景の写真を取り入れたり、「ヨーロッパ」という単語の下にはヨーロッパの地図を入れたりと、日本語以外のことも学べるように工夫しました。
そんなこんなで終わりが見えそうで見えない教科書作りですが、完成した際、実際に使ってみた際にはまたこちらで報告をさせて頂きたいと思います!
ぜひ、楽しみにしていてくださいね!!