こんにちは。国際協力NGO CBBカンボジアの、法政大学2年山崎ひかりです。
今回はCBB school という初等教育プロジェクト後のインタビュー調査結果に関する報告をします。
8月23日から25日の3日間で、CBB schoolというオリジナルエクストラクラスのプレ開講を行いました。
エクストラクラスとは、学校の授業外で開講される私塾のようなもので、毎回授業料を支払い、授業内容の補填や進級テストの対策を行うものです。お金が十分に無い子供たちはエクストラクラスに通うことができないため、留年や退学を繰り返してしまうという現状があり、農村における教育格差の一因となっています。
CBB schoolは他のエクストラクラスの約三分の一から五分の一の授業料を設定することで、貧しい子供でも教育を受けられるようにし、進級、進学できるようにしたいとの思いから、開講することとなりました。
今回のプレ開講では他のエクストラクラスとの差別化をはかるためにも、CBBだからこそできるオリジナルな授業内容をということで、英語・日本語・音楽の授業、各日45分ずつを、計3日間実施しました。
今後のCBB school運営の参考にするために、最終日の授業後には出席してくれた子供たちの家に家庭訪問し、子供とその親にインタビュー調査を行いました。
調査結果は以下のとおりです。
〈インタビュー調査結果〉
対象:3日間全ての授業に参加してくれた11人の女の子とその親
【age】 13歳:3人 / 14歳:4人 / 15歳:1人 / 16歳:3人
【village】 Tomnop:1人 / Proyuk:4人 / Trapiang Snor:3人 / Khna:3人
【school grade】 6:1人 / 7:2人 / 8:5人 / 9:3人
- CBB schoolはあなたの子どもの教育にとって良い機会だと思うか。
- 良いと思う。
- 授業料(100R/h)は適当だと思うか。
- 適当である。 Cf. 他のエクストラクラスは学年により300R/hか500R/h
- 週の何曜日に開講すると通いやすいか。
- 毎日、am8~10 / 毎日、pm1~3:8人 / 日曜日のpm / 土・日のam3~4
- どんな勉強ができると良いか。
- 英語、日本語、数学、クメール語、韓国語(子供)、コンピューター(親)
- CBB school に通うのにどのくらいの時間がかかるか。
- 20分(自転車かバイク):5人 / 30分(自転車かバイク):6人
- 今回のプレ開講の難易度はどうであったか。(難・普通・易)
- 英語 →難:0人 / 普通:8人 / 易:3人日本語→難:2人 / 普通:3人 / 易:6人
- 多言語を学ぶことについてどう思うか。
- 英語や日本語を話せると、良い仕事に就けて収入も上がるので良いことだと思う。高収入を得て家族を助けるためにも、学びたい。外国の人とコミュニケーションをとりたいので、多言語を話せるようになりたい。多言語を学び、海外で働きたい。通訳になって外国人にカンボジアの文化を伝えたいので、多言語を学びたい。
- 中学校卒業後に希望する進路はどのようなものか。
- 高校→大学→就職:10人 (就きたい職で挙がったのは教師、医者、通訳)高校→出稼ぎ:1人
大まかなインタビュー結果は上記の通りです。
私個人として印象深かったのは、「どんな勉強ができると良いか」という質問に対して多くの親から「コンピューターが学べると良い」との意見が挙がったことです。電気・水道・ガスなどのインフラが未整備の農村においてコンピューターを取り入れた授業は難しいかもしれませんが、違う目線から農村で必要とされていることを知ることができました。また、初めて日本語に触れる機会だったにもかかわらず積極的に授業に参加してくれていました。日本語の授業が想定よりも簡単だったようなのでレベルを合わせたり、週に何時間開講するのが適当なのかなど、各授業の難易度やカリキュラムは今回の調査結果を参考に、これから考えていきます。